UMA PALAVRA

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UMA PALAVRA(1995)

 このアルバムは、シコ・ブアルキの過去の作品を美しい演奏にのせて再演したもので、とても贅沢な内容になっている。シコのメロディの魅力を一流の演奏で心ゆくまで楽しむことができる素晴らしいアルバムだ。

 大好きな"ESTACAO DERRADEIRA"から始まって、"SAMBA E AMOR"でもの悲しいメロディに酔い、"ELA DESATINOU"や"QUEM TE VIU QUEM TE VE"あたりで完全にシコの世界に浸り切ることができる。

 とにかく良い曲ばかりなのである。そして、上品で美しい演奏でシコの独特の歌声をじっくりと味わうことができる。何度も聴きたくなってしまうのは、シコのファンなら仕方のないことだろう。

 もちろんシコのファンだけでなく、シコを初めて聴く人にもおすすめできるアルバムだと思う。もっとも、初期のアルバムや70年代のアルバムも同時に聴くべきだとは思う。この上品な味わいだけがシコの魅力ではないから。

 あらためてシコのつくり出すメロディの魅力を実感できるアルバムである。