PEDACO DE MIM

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PEDACO DE MIM(2001)

 このCDアルバムは、2001年に発売になったシコ・ブアルキの初期から中期までのアルバムを収録したボックスセットに"CD-BONUS"として添付されたもの。いわゆる、正規のアルバムには収録されなかったレア・トラック集といったものであるが、収録された作品はとんでもなく貴重なものばかりである。

 当時のシングル曲や、他のアーティストと共作しているもの、デュエットしているものなど、ブラジル音楽が好きなら黙って聴き入ってしまうだろう。

 もちろんただ単に貴重だというだけではなく、収録された作品はどれも出来が良く、思わず聴き惚れてしまうものばかりだ。

 シコと一緒に歌っているのは、エリス・レジーナをはじめとして、ナラ・レオン、クアルテート・エン・シー、MPB-4、トリオ・エスペランサ、トッキーニョ、ミルトン・ナシメント、ファギネル、ジャヴァン、ジジ・ポッシといったアーティストたちだ。キューバのパブロ・ミラネスとの共演も聴くことができる。

 共作として収録されているのは、トッキーニョとの"SAMBA PRA VINICIUS" シヴーカとの"JOAO E MARIA" ミルトンとの"PRIMEIRO DE MAIO" "O CIO DA TERRA" ノヴェリとの"LINHA DE MONTAGEM" アントニオ・カルロス・ジョビンとの"A VIOLEIRA" "MENINOS EU VI"などといったところ。

 シコが、かつて軍事政権の検閲から逃れるために使用した変名のジュリーノ・ダ・アデライヂ名義の作品も収録されているし、同名でクアルテート・エン・シー、MPB-4といっしょに歌っているナンバーも収録されている。

 最後に収録された、シコとジジのデュエット"ANEMA E CORE"があまりに美しい。