シコ・ブアルキのソロ・アルバムとしては4作目の作品。
冒頭から癖になりそうなメロディを持った"ESSA MOCA TA DIFERENTE"が流れてくると、本当にうれしくなってしまう。シコ独特の浮遊感のある美しいメロディが、オーケストラにのって流れる"NAO FALA DE MARIA"も、聴いていて思わず引き込まれてしまう作品だ。
マッチ箱を叩いてリズムをとる、シロ・モンテイロに捧げた作品もあって楽しいのだが、今までのブラジルらしいメロディだけではなく、ヨーロッパの音を感じさせるような作品も聴ける。ヴィニシウス・ヂ・モラエスやアントニオ・カルロス・ジョビンとの共作も収録されているが、やはりシコの手になる作品が気になってしまう。そしてそのどれもが素晴らしいものばかり。
哀愁のこもった"ROSA DOS VENTOS"も大好きだし、シコの代表曲のひとつである"SAMBA E AMOR"(サンバと愛)は、まさに涙ものの作品。伴奏のピアノも美しい"MULHER, VOU DIZER QUANTO TE AMO"や、しみじみと聴かせる"TEMA DE OS INCONFIDENTES"も大好きな作品。