CHICO BUARQUE DE HOLLANDA VOL.3

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CHICO BUARQUE DE HOLLANDA VOL.3(1968)

 シコ・ブアルキのソロ3作目のアルバム。このアルバムも、初期のシコ・ブアルキを聴くうえで絶対にはずせない作品だ。ファーストやセカンドと並んで、シコの魅力を余すところなく伝えてくれる、素晴らしい出来のアルバムだと思う。

 収録された作品は、どれも聴く者の心をとらえて放さない魅力的なものばかりで、聴いていると何度もアルバムをリピートしたくなってくるほど。

 有名な作品では、アントニオ・カルロス・ジョビンとの共作となる"RETRATO EM BRANCO E PRETO"が収録されていて、ボサノバ好きの人を喜ばせるかもしれない。しかし、じっとこのアルバムを聴いていくと、それ以上に魅力的な作品が目白押しなのだ。

 個人的に一番のお気に入りは、なんと言っても、憂愁のメロディがくせになる名曲"RODA-VIVA"で、この曲を味わいたいがために、何度もこのアルバムを繰り返し聴いてしまう。

 他にも、初期のシコを代表するナンバーである"CAROLINA"や、クリスティーナの歌声が聴ける"SEM FANTASIA"など、人気のある作品も収録されている。

 このアルバムには、映画"MORTE E VIDA SEVERINA"のテーマ曲や、挿入曲だった"FUNERAL DE UM LAVRADOR"も収録されていて、翳りのあるメロディで、このアルバムの雰囲気づくりに一役買っている。