CAMBAIO
このアルバムは、シコ・ブアルキとエドゥ・ロボの手になるサウンドトラック盤である。どのような原作のサウンドトラックなのか詳細が分からないのだが、収録された音楽については素晴らしい内容だと断言したい。音楽も演奏もアレンジも録音も、とてもレベルが高い作品に仕上がっていると思う。
シコとエドゥの手になる作品を歌うのは、ふたりの他にガル・コスタとジジ・ポッシ、そしてレニーニなのである。ガルやジジはおなじみの顔ぶれであるが、レニーニが参加しているのが興味を引くところだ。
このアルバムは親しみやすいというよりも、ちょっと冷たい感じがするほど音楽が高度である。聴いているとシュールな雰囲気を漂わせるところがあって驚くほどだ。カエターノ・ヴェローゾの新作よりも先鋭的だと感じるのは自分だけだろうか。
エドゥの歌う"A MOCA DO SONHO"や"NOITE DE VERAO"では、哀愁のあるメロディが魅力だし、ラストの"CANTIGA DE ACORDAR"では、シコとエドゥそしてジジの歌声がゆったりと宙に舞うようで夢見るように美しい。